サイボーグへの道   

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読書 バカ自慢

春秋戦国志   読書 23

『春秋戦国志』上中下    安能 務

上中下 各 約400ページ

計 1200ページだが 面白くて さくさくと読めてしまった

やはり 春秋戦国時代は 面白い

さまざまな国がでてくる

秦 斉 楚 燕 魯 衛 宋 鄭 晋 晋が分裂して韓 魏 趙 その他 中山国 孤突など 細々とした国が無数にでてきて 出自も違えば 国民性も違い それぞれに個性的だ

そこに 名君 暗君 凡君 賢臣 佞臣 奸臣 寵臣 名将 猛将 愚将 が次々と登場し あざなえる縄の如くに国が富み 衰え 滅び を繰り返すのである

グシャグシャのバトルロイヤルの中に 幾多の 名勝負 というか 名エピソードが立ち現われ ヒーロー・アンチヒーローが目まぐるしく入れ替わる

それが 秦の始皇帝の登場で終焉するまで 続くわけである

その頃 日本は縄文時代から 弥生時代にさしかかろうか といったあたりなんである

ちなみに 秦は始皇帝の死後 わずか5年で崩壊するのである 

これは 去年の暮に読んだので 今年は また 読書1から出なおす

なつかしい言葉の辞典  読書 22

『なつかしい言葉の辞典』   泉麻人

プロフィールを読むと 泉麻人はわたしより 五歳年上だし 泉は東京 わたしは神戸が 子供の時代のフィールドだったので「なつかしい言葉」に関して かなり 世代的 地域的ギャップがあるのだろうな と思ったが 思いがけないほど 共通の部分が多くて ビックリした

たとえば 「酒ブタ」である

酒ブタが流行ったのは わたしの周辺の ごく一部の地域だけかと思っていたが 東京でも 流行っていたと知って 驚いた

もっとも ここに出てくる 酒の銘柄 『富翁』『ミリオン正宗』などは 知らないのだが 『忠勇』『月桂冠』『剣菱』などは 全国区なのか よく知っている

ちなみに わたしが 子供の頃 住んでいたところは 神戸市の東灘区で 西宮 灘 と 古くからの酒の名産地に挟まれている

酒のふたが コルクから゛軽いアルミ+ビニール栓゛に移行していったあたりから ブームが終焉した流れは リアルタイムで体験している

また 「シノコショー」と呼ばれる 士農工商が名前の由来のボールゲームも うちのまわりでは 「テーキュー」とか呼んで やっていたし 替え歌 『お正月には もち食って~』なんていうのも 『はやくこいこい霊柩車』というおちまで 一緒だ

しかも 伝書鳩が 流行ったことがある というのを読んで そういえば 子供の頃住んでいたアパートの二階のにいちゃんが 隣の空き地で 伝書鳩を飼っていたのを思い出す

思うに 昔は 五年のギャップというのは 東京から 流行が地方に伝播して蔓延していくのに 程よい時間だったのかも知れない 

今なんかだと 田舎もんのほうが 目ざとい感じはするが・・・


『孫子を読む』を読む   読書 21

『孫子を読む』 浅野裕一

『孫子』は 中国の 春秋戦国時代の 兵学書で『孫子』を著したとされる 孫武は 今から 2400年以上も前の人なんで さぞや非科学的な事が 書かれているのだろうか と思ったら とんでもない
徹底した 合理性に 驚かされてしまう

『孫子』に書いてあることを きっちりと 実践したなら 日本は 戦争に負けることはなかっただろう

それはちょっと 買いかぶりすぎ?

いや 正確に言うと 勝つことはなかったが 負けることもなかった

なぜなら・・・
それは この 『孫子』を読むとわかるのです

ま ぶっちゃけて言うと 勝ち目のない戦争は 最初からやるな 
そーゆーことなんですな

そのほか 情報戦の重要性 地形による有利不利 など 古代とは思われない モダン?な内容が 満載だ

太平洋戦争が この『孫子』の考えからすると いかに 無謀な戦いであったか
なぜ 無謀とわかっていて やらざるをえなかったか

それは この 『孫子を読む』を読むとわかるのです

と学会  読書 18 19 20

『トンデモ本の世界T』
『と学会年鑑aqua』
『愛のトンデモ本』

     と学会 著



トンデモ本=「作者の意図とは別の意味で楽しめる本」

初めて 『トンデモ本の世界』を読んだとき その面白さに 随喜の涙を流したものでした

以来 『トンデモ本の世界』関連の本が続々と出版され 最近は 少なくとも 新刊では買わなくなりましたが(新刊で買ったこと あったんかいな?)ブックオフ100円コーナーにあったら 買うことにしています

とはいえ

あまりに いっぱい出ているので 今まで どれを買って どれをまだ読んでないのか わからなくなってしまいました悲しい滂沱~

しかし 心配いりません

どれも おんなじです

違うのは つっこむ対象の物件で この物件が 自分の琴線にふれるかどうかで 面白さが変わっくる というところです

読者の知識 趣味 嗜好 によって 面白がり方も人それぞれ といえるでしょう

惜しむらくは わたし ゲーム系 アニメ系は音痴のうどんなので 彼らが 何言ってるのか わかんな~い とか 擬似科学ネタは 文学部には 難しくて つっこみの内容に 心から笑えなかったりします

梅原猛の インチキ歴史学につっこみを入れて欲しいもんですが 彼はなぜか文化勲章をとって 日本の文化水準の低さを証明した功績があるわけですし 出版界にも 隠然たる権力があるらしく 大手出版社が 彼を批判する本を出すのは 難しいのでしょうか・・・


トンデモ本・・・

知らない人は 一度 手にとって 読んでみてください

マキアヴェッリと『君主論』 読書 17

マキアヴェッリと『君主論』  佐々木 毅

学者の文章は 読みづらい

この本は うれしいことに 『君主論』の全訳がついているのだが この書が成立した時代背景 フィレンチェの政治史 マキアヴェッリの生涯 などを コンパクトにまとめてある 前半の165ページが きつかった

なんせ コムーネ シニョーリア ポデスタ コンソリ ポポロ コンタード プリオーリ アルテ なんぞと イタ政治用語がごろごろ あらわれる

『わが友マキアヴェッリ』 624ページの方が あっさりと 読めた

逆に『わが友マキアヴェッリ』を読んでないと 君主論を途中で 放り出していただろう

ところで 『わが友マキアヴェッリ』 文庫版のあとがきは 佐々木毅さんが書いています

マキアヴェッリズムというと なんで 印象が悪いのだろう


ネットで調べると

Machiavellism

目的達成のためには手段を選ばないこと。権謀術数主義

15世紀末から16世紀初頭に活躍したイタリアの外交官マキャベリが「君主論」の中で述べた政治思想。政治目的のためにはいかなる反道徳的な手段も許されると説いたことから。


君主論には 「政治目的のためにはいかなる反道徳的な手段も許される」などとは 書いていない

君主、とくに新しい君主は、人間が良いと考える事柄にしたがってすべて行動できるものではなく、権力を維持するためには信義にそむき、慈悲心に反し、人間性に逆らい、宗教に違反した行為をしばしばせざるをえない、ということを知っておかなければならない。

とは述べている

それは どのような人間なのか と 考えたときに わたしには 織田信長が思い浮かんだ

新しい君主であり 老若男女とわず虐殺し 比叡山を焼き討ちし・・・と 上記の事柄すべてに あてはまる

しかし 後世において 信長は 好きな歴史人物NO.1 に選ばれているのである

だが マキアヴェッリなら言うだろう 

信長は 憎悪されすぎる

『君主論』には こうある

君主は仮りに好意を得ることがないとしても、憎悪を避けるような形でおそれられなければならない


そして 実際 信長は 明智光秀に殺されている

マキアヴェッリは 日本の応仁の乱が始まった 二年後 1469年に生まれている

つまり 日本においては まさしく 戦国時代に突入した時代に 戦乱の危機にさらされたフィレンツェを生きた人物なのだ 

そして マキアヴェッリの理想とする君主とは 聖人君子ではなく、彼が生きた時代において リアルに フィレンツェ、イタリアの直面しつつある危機を救い得る人物であった   

ところで 

『君主論』 

   第二十章 砦やその他君主が日常的に行う事柄は有益かどうか

には 

一貫して民衆に憎まれない方が砦をもつよりもはるかに安全だったはずである。

とある

これって 

人は石垣 人は城 

武田信玄や ありませんか

そんなわけで 戦国大名であれば マキアヴェッリの『君主論』の思想に賛成したに違いないし それゆえ すくなくとも日本人が マキアヴェッリの思想に嫌悪を抱くのは お門違いだと思うのだ

マキアヴェッリは正直者だったのだと思う
本音を出しすぎたのだ

そのへんでたぶん キリスト教的に受け入れられない部分があったのではないか

よくはわからんが・・・・
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