『小説 勝海舟 独言』 童門冬二
カツ! カイシュウ
いやあ インパクトのある名前やね
勝海舟の名前を 初めて知ったのは 小学校の時 テレビで見た 『ゲバゲバ チョンマゲ90分』の中の ネタである
名前を叫ぶだけで ギャグ? だったのだ
大久保利通じゃあ そうはいくまい
榎本武揚にいたっては お話にならない
エノモット タッケアキッッ!!
あかんね
ここは 勝さんに でてもらわんことには おいどんの気ィば すみませんですたい
江戸市民が積み立てた 「七分積立金」という幕府の隠し財産をめぐって 新政府と旧幕府人との攻防を 勝海舟が自ら語る維新秘話
という趣向で ざっくばらんと 昔ばなしをするような 趣向で 語られているのだが 勝さん 記憶力 良すぎ!!
明治新政府が 矢継ぎ早に定めた人事を 誰が何票で選ばれたのかを含めて 30人ほどの人名を すらすらと言ってのけ
しかも いつ どの段階で 誰が当選 ということも よどみなく 言ってのけるのである
すごい! 南方熊楠なみの記憶力
そして 勝先生
数字にも やたら強い
一 金二万四十両 積立
一 金一万四百八十五両 貸付利子
一 金五万七千七百両余 貸付元済
以下 十一行
また 明治五年の新政策を
一月八日 天皇は、操練場で行軍式を閲した。これが陸軍始めとなった。
にはじまり 何月何日に何があったのか というのを 以下 十八日ぶん 二ページに渡って 羅列 いや 暗唱してのけるのである
せめて ポンポン と手を打って
「隣の部屋から 新政府人事に関する史料を 持ってきてもらえるかな」
と 取りに行かせ 資料を読みあげつつ 説明する みたいな 小技が欲しかった
いやあ 勝先生の記憶力なら それがふつうだよ
というのであれば 勉強不足で ごめんなさい と言っておこう
何はともあれ 勝先生の言行録である『氷川清話』
途中まで読んで やめていたので 読み返さねば と思う