リドリー・スコットの『ブレード・ランナー』という映画に、レプリカント(人造人間)を造る会社の社長の娘、レイチェルも、実は、レプリカントで、生まれてからの記憶が、すべて作り上げられていて、しかも、子供の頃の記念写真なんかも残っているので、本人は、人間であることに、何の疑いを持っていない、という設定があった。
『発掘捏造』 毎日新聞旧石器遺跡取材班
『古代史捏造』 同上
という、二冊の本を読んだ。
1981年、東北旧石器文化研究所の藤村新一が、宮城県の座散乱木遺跡で、四万数千年前の地層から石器を発見。
それから、二十年間に、旧石器時代の遺跡の、驚異的な発見が、相次ぎ、そのすべてに、藤村新一が関わっていた。
それゆえに、いつしか彼は『神の手』と呼ばれるようになる。
2000年、11月、
毎日新聞の記者により、藤村新一による、発掘捏造の瞬間がスクープされる。
その後の調査で、彼が、二十年以上に渡り、百六十二の遺跡で、捏造を繰り返していたことが判明。
前期・中期の旧石器時代の遺跡が、存在した、という証拠が、消滅してしまった。
ぶっちゃけた話、前期・中期の旧石器時代というものが、日本の歴史から、消え去ってしまったわけだ。
『江戸時代、徳川政権、ホンマはあれ・・・うそやってん』
ま、他の時代だと、史料が豊富にあるので、そんなことにはならないのだが、時代がさかのぼるほど、捏造が介入する余地が、あらわれる。
それにしても、だ。
主要な石器のほとんどを、ひとりの人物だけが発見する、とか、どう考えても、おかしいと、二十年も疑わなかったのかな、と、誰しも思うだろうに・・・。
だから、これは、藤村新一の周りの学者たちが、こうあって欲しい、という願望を、彼が、石器の発見、という形で具現化して、願望が次々とかなっていく過程で、次第に批判能力が麻痺していったんだろうと、思う。
自分が、レプリカントだと知ったときの、レイチェルの驚きを、藤村新一周辺の学者は、味わったかも知れないが、俺が思うに、薄々は勘付いていたに違いない。
しかし、夢から醒めたくはなかったんだろう。
誰かが、揺り起こすまでは・・・。
『発掘捏造』 毎日新聞旧石器遺跡取材班
『古代史捏造』 同上
という、二冊の本を読んだ。
1981年、東北旧石器文化研究所の藤村新一が、宮城県の座散乱木遺跡で、四万数千年前の地層から石器を発見。
それから、二十年間に、旧石器時代の遺跡の、驚異的な発見が、相次ぎ、そのすべてに、藤村新一が関わっていた。
それゆえに、いつしか彼は『神の手』と呼ばれるようになる。
2000年、11月、
毎日新聞の記者により、藤村新一による、発掘捏造の瞬間がスクープされる。
その後の調査で、彼が、二十年以上に渡り、百六十二の遺跡で、捏造を繰り返していたことが判明。
前期・中期の旧石器時代の遺跡が、存在した、という証拠が、消滅してしまった。
ぶっちゃけた話、前期・中期の旧石器時代というものが、日本の歴史から、消え去ってしまったわけだ。
『江戸時代、徳川政権、ホンマはあれ・・・うそやってん』
ま、他の時代だと、史料が豊富にあるので、そんなことにはならないのだが、時代がさかのぼるほど、捏造が介入する余地が、あらわれる。
それにしても、だ。
主要な石器のほとんどを、ひとりの人物だけが発見する、とか、どう考えても、おかしいと、二十年も疑わなかったのかな、と、誰しも思うだろうに・・・。
だから、これは、藤村新一の周りの学者たちが、こうあって欲しい、という願望を、彼が、石器の発見、という形で具現化して、願望が次々とかなっていく過程で、次第に批判能力が麻痺していったんだろうと、思う。
自分が、レプリカントだと知ったときの、レイチェルの驚きを、藤村新一周辺の学者は、味わったかも知れないが、俺が思うに、薄々は勘付いていたに違いない。
しかし、夢から醒めたくはなかったんだろう。
誰かが、揺り起こすまでは・・・。