だめだこりゃあ     いかりや長介

小林信彦のエッセイに 採り上げられていなければ 読まなかったであろう1冊

クレージーキャッツも コント55号も その凄さがわかるには わたしは まだ子どもすぎたが 
ドリフの笑いは よく理解できた

ようするに 子どもにも受ける ストレートなギャグを 次々と繰り出す手法

それを 生で 毎週 16年間続けた というのが とてつもない

『8時だよ 全員集合』の 最盛期の視聴率が 50%を超えていた という

50パーセントの中には 毎週 おれも含まれていたんである

そして ドリフというと あのメンバーしかあり得ない と思われた初期メンバー 加藤茶 高木ブー 仲本工事 荒井注 が わずか 15日間で 無理やり かき集められたという

競争率1倍 という表現に 笑ってしまう

ドリフのメンバーの芸名は クレージーのハナ肇が 酔っぱらってつけたもの とか  

ピアニストとして入った荒井注が 実は ピアノが弾けなかった とか

東村山3丁目は いかりや 東村山1丁目は 志村けんが 作詞作曲して それまでで一番売れた とか

かなり 強く断ったにも関わらず 武道館で ビートルズの前座を やらざるを得なかった とか

いろんな 笑えるエピソードが詰まっていて 1日で読んでしまった


さて 小林信彦は 

(これはいかりやさんの遺書じゃないか・・・・) と気づく

この本が 出版されて 三年後に いかりや長介は 亡くなっている 


それにしても この世代の人たちは 何か 独特の生真面目さが あるような気がするなあ

亡くなった うちのおやじが いかりやと 同年同月に生まれた と知り 妙な親近感が湧く