久しぶりに、雨の一日。
涼しい。

とは言え、帰りの電車で、爆睡していたら、汗だくになった。
人は、一晩に、コップ一杯分の汗をかくらしいが、わたしは、30分で、そのぐらいの汗をかく自信がある。

ほんまやで。

夜になって、降りは本格的になってきたが、カヌーに
そんなの関係ない
そんなの関係ない

そういえば、初めてのカヌー体験のとき、スコールのような雨が降った。
江戸川でのことだ。
橋脚に、身を寄せるように、雨宿りをした。

そのときは、スプレーをつけていなかった。

今夜は、今、はまっている、トリッキー・ウゥゥゥゥの練習だ。
漕いでいると、汗がふきでて、それを雨が洗い流してくれる。

晴天の夜空もいいが、雨の日は、霧に包まれて、幻想的な世界になる。

よく、

夜の川って、こわくないですか?

と、きかれる。

川自体の持つ、(しかも夜)物理的なこわさ
何かが出るかも知れない、という、心霊的なこわさ

どっちなのだろうか。
わたしは、いつも、前者だと思って、答えているが、もしかして、後者の場合も、あるのかも知れない。

霊感帯(霊感を感じる部分)の鈍い、わたしには、霊的な恐怖は、比較的少ない。怪異に、出くわしたこともない。
霊感の強い人に、京都の竹やぶで見た、稚児の幽霊が、あんたの息子に似ていた、と、言われたことはあるが・・・。
おれは、京都の稚児の幽霊のおとうさん、か?

練習が終わって、ボートをたてかけた、

そのとき
グォグォグォォォォ
という、異様な音が、聞こえた。

よおく見ると、ビニールシートで作ったタープにたまった水が、溢れ出して、置いてあるカヤックの上に、降り注いでいるのがわかった。
タープの水は、一定の時間で、溢れて落ちる。
「ししおどし」の原理だ。

着替えながら、思った。
誰もいないので、全裸で雨に打たれると、気ぃもちいいだろうなあ。

やってみようかなあ、
と、思ったが、そんな自分の姿を想像すると、霊的な世界を超越して、かなり恐ろしいものがあるので、やめた。

わたしって、結構、シャイなのドキドキ小だ。